研究開発紹介:ヒト血小板溶解液系医薬組成物
研究開発の目的と背景
■1. ターゲット領域
当社開発コード「PCP-FD®-RD」は、ヒト血小板溶解液系に基づく医薬組成物であり、PCP-FD®Ⅰ(自由診療としての加工役務)とPCP-FD®Ⅱ-αの改良型として開発を進めています。
なお、本稿で意図とするヒト血小板溶解液系とは、本稿で扱うヒト血小板溶解液系とは、ヒト血小板溶解液(Human Platelet Lysate, HPL)を中核に、そこに含まれる細胞小胞(エクソソームなどの細胞外小胞)と、上流素材であるHPL(Platelet‑Rich Plasma, PRP)までをひとまとめにした呼称です。
PCP-FD®-RDの対象疾患は以下です。
■2. 社会的・科学的背景
- 日本国内の認知症患者数は約600万人であり、2050年には1,000万人を超えると推定されています。世界全体では5,500万人以上が罹患し、市場規模は2024年に約1400億米ドル(約21兆円)、2030年には約2400億米ドル(約36兆円)に拡大する見込みです。
- パーキンソン病市場は2024年に約55億米ドル(約8,200億円)、2030年に約80億米ドル(約1.2兆円)に成長すると予測されています。
- 関節リウマチ治療薬市場は2024年に約650億米ドル(約9.7兆円)に達しており、線維筋痛症は市場規模こそ小さいものの、未充足ニーズが大きい分野です。
- 脳卒中後遺症や脊椎損傷予後は、リハビリや介護費を含めた社会的コストが莫大であり、とくに中低所得国では治療へのアクセスが限定されています。
■3. 現状の課題認識
PCP-FD®-RDは、PCP-FD®ⅠおよびPCP-FD®Ⅱ-αにおける下記項目の改良にフォーカスし、より多面的かつ持続的に病態に介入可能な製剤を目指しています。
- 中枢への到達性
- 成分の安定性と再現性
- 抗酸化・抗炎症作用の持続性
- 繊維化・血栓化の抑制
課題解決の基本方針
■1. 研究開発の姿勢
- PCP-FD®-RDは再生医療等製品ではなく、セルフリー製剤として位置づけています。
- 安全性と倫理性を遵守しつつ、安定性と再現性を備えた製剤を目指しています。
- iPS細胞のような高額医療ではなく、中低所得者や中低所得国にも提供可能な普及型医療を志向しています。
■2. 解決アプローチ
- 非開示とします(特許出願前のため)。
当社のコア技術・強み
■1. 基盤技術
- PCP-FD®Ⅰの製造技術
- 凍結乾燥や再溶解を経ても成分の安定性と均質性を保つ技術(材料工学)
- 模倣エクソソームの調製技術(ナノ粒子設計技術)
- 局所注射、点鼻、静脈点滴といった疾患特性に応じた投与経路設計
■2. 他社との差別化要素
- 抗酸化作用、成長因子作用、遺伝子発現調整作用を併せ持つ多面的アプローチ
- 高額医療ではなく、低コストでの普及可能な治療選択肢
- 普及型医療を志向することで、中低所得国市場にも適応可能なスケーラビリティ
研究開発の成果
- PCP-FD®Ⅰの上梓(2025年6月)
- PCP-FD®-RDに関する特許を出願準備中(国内JP1件、国際WO1件)
- 自由診療下で臨床観察事例を収集
- PCP-FD®Ⅰで蓄積された臨床観察データを基盤とし、現在は中期から後期フェーズに位置しています
応用可能性と展望
■1. 市場性・応用分野
- 認知症:約21兆円市場(2024年)、2030年には36兆円超へ拡大
- パーキンソン病:約8,200億円市場(2024年)、成長率CAGR約6%
- リウマチ:約9.7兆円市場(2024年)
- 線維筋痛症:小規模ながら未充足ニーズが大きい
- 脳卒中・脊椎損傷:介護コスト削減と機能回復ニーズから今後拡大が見込まれる
■2. 今後の研究開発方向性
- 中期(〜4年):主要疾患ターゲットでの臨床研究基盤を整備し、先進医療Bへの申請・移行を目指します。特許ポートフォリオを確立し、導出に向けた交渉基盤を固めます。
- 後期(5〜7年):承認審査プロセスを進め、製薬メーカーや海外企業への導出(ライセンス)を推進し、国際市場での展開を進めます。
■3. 社会実装の見込み
- 普及型治療としての実装可能性が高く、高齢社会における医療費や介護費の削減と患者QOLの改善が期待されます。
産学連携・社会とのつながり
- 現状、共同研究や学術機関との連携はありません。
- 臨床に携わる医師との協力は進行中です。
- 新規パートナーは積極的に募集しています。是非、お問い合わせください。
- 社会的意義は、医療格差を縮小し、世界的に普及可能な治療選択肢を提供することにあります。
品質と信頼性
- 現在は再生医療等安全性確保法に基づく特定細胞加工物製造許可施設付属ラボにて研究開発を実施しています。
- 将来的な治験や製造に関しては、製薬メーカーや海外パートナーへの導出を前提としています。
- 当社は技術開発に特化し、臨床・製造は外部パートナーとの協力により進める方針です。
プロジェクトリーダー
本研究開発のプロジェクトリーダーは、当社代表取締役社長・CTOの博士(工学)中濵数理です。
文責
■博士(工学)中濵数理
- 由風BIOメディカル株式会社 代表取締役社長
- 沖縄再生医療センター:センター長
- 一般社団法人日本スキンケア協会:顧問
- 日本再生医療学会:正会員
- 特定非営利活動法人日本免疫学会:正会員
- 日本バイオマテリアル学会:正会員
- 公益社団法人高分子学会:正会員
- X認証アカウント:@kazu197508
本稿内容に関するお問い合わせは、お問い合わせからご連絡ください。なお、興味本位、いたずら、嫌がらせを目的とするお問い合わせには対応しません。ご了承ください。

