再生医療CMOおよび再生医療CDMO

再生医療CMOおよび再生医療CDMO

■再生医療CMO事業

CMO(Contract Manufacturing Organization)とは、「医薬品製造受託機関」の略称です。当社では、製薬企業や医療機関からの委託を受け、厚生労働省の許認可を取得した細胞培養加工施設を活用し、再生細胞薬としての特定細胞加工物や、次世代PRPの独自技術「PCP-FD®」の製造を行っています。

さらに、再生医療CMOに関連するサポート業務として、医療機関や企業が再生医療を提供する際に必要な行政手続きや認定委員会の対応支援、細胞培養加工施設の設置に関するコンサルティング、細胞工場併設型の細胞培養研修の受け入れなどを実施しています。

これらのサービスを通じて、再生医療分野の発展を支え、より多くの医療機関や企業のニーズに応える体制を整えています。当社のCMO事業についてお気軽にお問い合わせください。

■再生細胞薬のラインナップ

■αガラクトシルセラミドパルス樹状細胞

NKT細胞標的治療に使用される特定細胞加工物です。NKT細胞標的治療は、免疫系の一部であるNKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)を活性化し、その特異な機能を利用して免疫全体のがん細胞への攻撃力を高めるがん免疫治療です。

この治療法は、がん免疫治療の中でも特に高いエビデンスを持つとされており、RIKEN-NKT®として確立されています。当社は、国立研究開発法人理化学研究所発のメディカルサイエンス企業である株式会社理研免疫再生医学と業務提携し、この再生細胞薬の製造を受託しています。

■NK細胞

ANK療法(Amplified Natural Killer療法)に使用される特定細胞加工物です。この療法では、患者の血液からNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を採取し、体外で培養して増殖・活性化させた後、再び体内に戻すことで、がん細胞に対する攻撃力を強化することが期待されています。

ANK療法は、がん免疫治療の中でも予防目的やチェックポイント阻害剤との併用療法として活用されることが多い再生細胞薬です。当社では、医療機関からの委託を受け、この再生細胞薬の製造を担っており、独自のプロトコルを採用した製造方法を用いています。

■脂肪由来間葉系幹細胞

この特定細胞加工物は、慢性炎症や自己免疫疾患、腎疾患、心筋の再生医療において研究が進められており、美容医療のアンチエイジング治療にも応用されています。

幹細胞は、さまざまな組織に分化する能力を持つことから、組織の修復や再生に期待されています。しかし、脂肪幹細胞が損傷部位に定着しても分化しない可能性があるという説もあり、近年では脂肪幹細胞そのものではなく、そこから産生されるエクソソーム(成長因子)が細胞の再生や機能の改善に関与しているという研究が支持されつつあります。

当社では、医療機関からの委託を受け、この再生細胞薬の製造を担っており、独自のプロトコルを採用した製造方法を用いています。

■次世代PRP用試薬

PRP(Platelet-Rich Plasma、多血小板血漿)は、血小板を濃縮した特定細胞加工物です。整形外科系の再生医療で広く知られていますが、難治性潰瘍や褥瘡(床ずれ)などの皮膚症状、薄毛治療、不妊治療、美容医療のアンチエイジング治療にも応用されています。

しかし、従来のPRPでは効果が限定的であることから、近年ではさまざまな技術を用いて効果を高めた「次世代PRP」が登場しています。当社の独自技術であるPCP-FD®も、その「次世代PRP」に分類される院内調剤用試薬であり、従来のPRPと比較して非常に高い有効性を発揮します。

当社では、医療機関からの委託を受け、この院内調剤用試薬の製造を担い、独自のプロトコルを採用した製造方法を用いています。PCP-FD®は院内調剤用試薬であるため、再生医療に関わる煩雑な手続きが不要であり、医師の専門的な判断のもとで、より自由度の高い治療提供が可能です。

■再生医療CMDO事業

CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)とは、「医薬品開発製造受託機関」の略称です。当社では、プロセスバリデーションの実施や製品規格値の検討、製造管理システムの運用、品質管理の構築を通じて、再生医療の製品開発を支援し、研究成果を実際の製品へとつなぐ架け橋となることを目指しています。

日本は世界的にも再生医療研究が活発な国ですが、アカデミア発の再生医療技術がCDMOを通じて製品化される例は非常に少ないのが現状です。その背景には、「アカデミアプロセス」と「生産プロセス」の適合性の低さが大きな課題として存在しています。また、本格的なCDMOへの委託には高額なコストがかかることも障壁となっています。

当社はこのギャップをビジネスチャンスと捉え、「上流CDMO」として開発製造を推進し、日立グループのIT技術とも連携しながら市場開拓を進めています。医師主導型臨床や治験についてのご相談にも対応し、低コストでの支援を提供いたします。

再生医療等製品は、細胞という非常にデリケートで扱いが難しい原料を用いた医薬品であり、開発製造の体制が整っていなければ、治験フェーズ3において統計学的有意性を示すことは極めて困難です。当社は、こうした課題を克服し、再生医療の実用化を加速させるための支援を行っています。当社のCDMO事業についてお気軽にお問い合わせください。

■再生医療CMO・CDMOのお問い合わせ

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