体外診断薬開発の社会的意義

体外診断薬開発の社会的意義

はじめに

    当社の体外診断薬事業の詳細は、2022年10月26日~11月7日に株式会社イークラウド様主幹のもと株式公募を実施した株式投資型クラウドファンディング公募ページをご参照ください。

    ただ、これらのページからの情報発信内容に対し、「話が大きすぎて理解が難しい」「実生活にどのようなメリットがあるか知りたい」「技術内容が専門的で良くわからない」というご指摘を投資家様より頂きましたので、本ページでは「当社の体外診断薬が実現すれば医療現場はこう変わる!」という視点で補足説明をします。

体外診断薬とは

    患者さんから採血した血液検体と混ぜるだけで病気の有無/重症度がわかる「体内に入れない」保険適用の医薬品です。

体外診断薬市場の特徴

    • 市場と市場成長率が大きい
      株式投資型クラウドファンディング公募ページには、国内4,000億円/グローバル14兆円とありますが、当社が特に注目している市場は国内2,500億円/グローバル2.5兆円の「ボリュームゾーン」と呼ばれる市場です。
    • 利益率が大きい
      ※国内市場の場合、保険点数から逆算しての利益計算で収益性を計算しやすく精度を上げて事業計画を組み上げることができます。
    • 現行品に対する代替潜在ニーズが大きい
      ※牛丼吉野家風な表現をすると・・・

      • 現行品(ELISA法):遅い/美味い/高い
      • 代替ニーズ(当社開発品):早い/美味い/安い

    早い/美味い/安い

当社のメインターゲット

    体外診断薬の中の免疫血清検査薬をメインターゲットとしています。特に、採血した血液を用いてフルオートで「病気の特定/重症度の把握/治癒後の再発検査」ができる免疫血清検査薬に注力しています。
    ※診断項目の例(凡そ40種類くらいの病気を対象)

    • 肝炎ウイルス
    • 梅毒
    • 関節リウマチ
    • 膠原病
    • 肺炎
    • etc.

現行体外診断薬の課題

    診断速度が「遅い」ことに起因する様々な弊害が挙げられます。

ケーススタディ1

    例えば、個人クリニックでは、患者さんが来院してもその日のうちに診断結果がもらえず「2週間後にまた来院してください」ということがしばしば起こり、その間、早期治療を開始できません。また、複数回の来院が必要になり、それが患者さんに身体的/精神的負担になっています。また、複数回来院すると医療コストが跳ね上がるため、患者さん/国に大きな医療費負担を強いることになります。当社開発品が実現すればこれらの課題解消に貢献できます。

    複数回通院による患者さん負担

ケーススタディ2

    例えば、大病院では入院時に必ず肝炎・梅毒・HIVの3点セットの体外診断を実施します。このため国内検査センターは1日数万検体以上の体外診断を処理せねばならず満身創痍です(例:検査時間20分×5万検体=1000000分 ※無理筋なボリューム)。複数台の自動診断機を複数台入れて駆使して何とか対応しているおり、医療現場の負担は甚大です。また、処理速度(スループット)はそのまま診断コストに跳ね返るため、患者さん/国に大きな医療費負担を強いています。当社開発品でスループットが4倍になれば、これらの課題解消に貢献できます。

    臨床検査の現場

ケーススタディ3

    例えば、大病を治癒すると、定期的に再発診断を受けることになります。現行体外診断薬だと結果がわかるのに時間がかかるため、臨床医によるその場判断が困難です。当社開発品が実現すれば、これらの課題解消に貢献できます。

    再発検査