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【腰部脊柱管狭窄症】ストレッチでは痺れも痛みも取れない理由と効果的な治療法とは?

【腰部脊柱管狭窄症】ストレッチでは痺れも痛みも取れない理由と効果的な治療法とは?

■1. はじめに:腰部脊柱管狭窄症の症状はストレッチでは改善しない?

腰部脊柱管狭窄症は、加齢や姿勢の影響によって脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで腰痛や下肢の痺れ、歩行困難などの症状を引き起こします。多くの方が保存療法としてストレッチを勧められますが、「ストレッチを続けても痺れや痛みが改善しない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?



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実際のところ、ストレッチだけでは腰部脊柱管狭窄症の根本的な改善は難しいと言われています。本記事では、ストレッチが効果を発揮しにくい理由を明確にし、より効果的な治療法について詳しく解説します。

■2. なぜストレッチでは腰部脊柱管狭窄症の症状改善が難しいのか?

ストレッチには筋肉の柔軟性を高める効果がありますが、腰部脊柱管狭窄症の原因は単なる筋肉の硬直ではなく、脊柱管の狭窄による神経圧迫です。そのため、以下の理由からストレッチのみでは改善が難しいと考えられます。

(1) 神経の圧迫が根本原因

腰部脊柱管狭窄症では、加齢や姿勢の影響により椎間板が変性し、神経が圧迫されることが主な原因です。ストレッチで筋肉をほぐしても、狭くなった脊柱管自体を広げることはできないため、痛みや痺れが続くことになります。

(2) 無理なストレッチが逆効果になる可能性

過度なストレッチや不適切な動作は、かえって神経を刺激し、痛みや痺れが悪化することがあります。特に、腰を反らせる動きは脊柱管をさらに狭くし、症状を悪化させる危険性があるため注意が必要です。

(3) 血流改善だけでは不十分

ストレッチには血流を改善する効果がありますが、脊柱管の狭窄による神経の圧迫を解消するわけではないため、症状の根本改善にはつながらないことが多いのです。



■3. ストレッチ以外の本当に効果的な保存療法とは?

腰部脊柱管狭窄症の症状を改善するには、ストレッチだけでなく、他の治療法を組み合わせることが重要です。ここでは、特に効果的な保存療法を紹介します。

(1) 神経の炎症を抑える薬物療法

腰部脊柱管狭窄症の痛みや痺れは、神経の圧迫による炎症が原因の一つです。そのため、消炎鎮痛薬(NSAIDs)や神経障害性疼痛の治療薬(プレガバリンなど)が処方されることがあります。また、症状が強い場合には神経ブロック注射も有効です。

(2) 体幹トレーニングで姿勢を改善

ストレッチよりも、体幹を鍛えるエクササイズ(インナーマッスルの強化)が効果的です。特に、腹横筋や多裂筋を鍛えることで、脊柱の安定性を高め、腰への負担を軽減できます。

(3) ウォーキングなど適切な運動習慣

腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状である「間欠性跛行(歩くと痛みが出て、休むと改善する)」に対しては、適度なウォーキングが有効です。無理のない範囲で歩行を続けることで、筋力低下を防ぐことができます。

(4) コルセットの活用

コルセットを使用すると腰への負担を軽減し、痛みを和らげることができます。ただし、長期間の使用は筋力低下を招くため、一時的なサポートとして活用することが推奨されます。



■4. それでも改善しない場合は手術を検討

保存療法を試しても症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合は、脊柱管狭窄症の手術を考慮する必要があります。

(1) 代表的な手術法



■5. まとめ:ストレッチでは限界がある!適切な治療法を選ぼう

腰部脊柱管狭窄症の症状に対して、ストレッチだけでは神経の圧迫を取り除くことができず、根本的な改善は難しいというのが現実です。むしろ、誤ったストレッチを行うと症状が悪化する可能性すらあります。

そのため、ストレッチに加えて薬物療法、体幹トレーニング、適切な運動習慣を組み合わせることが重要です。さらに、症状が重い場合には手術も視野に入れることで、より効果的な治療が可能になります。

「ストレッチを続けても改善しない」と感じている方は、専門医と相談しながら適切な治療法を選ぶことが大切です。正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで、快適な生活を取り戻しましょう。

再生医療とストレッチによる脊柱管狭窄症の革新的治療法

脊柱管狭窄症は、高齢化に伴い増加している疾患の一つであり、神経の圧迫によって腰や足のしびれ、痛みを引き起こします。従来の治療法としては、薬物療法やリハビリ、ブロック注射、さらには手術が選択されますが、必ずしも満足のいく結果が得られるとは限りません。

そこで近年、再生医療を活用した治療法が注目を集めています。その中でも、次世代PRPを用いた治療は、脊柱管狭窄症の新たな選択肢として期待されています。

■1. 次世代PRP「PCP-FD®」とは?

PRP(Platelet-Rich Plasma:多血小板血漿)療法は、患者自身の血液を加工し、血小板が豊富に含まれた血漿を患部に注入する治療法です。血小板には成長因子が多く含まれており、組織の修復や再生を促進する作用があります。

従来のPRP療法に比べ、次世代PRP「PCP-FD®」は、院内調剤用のフリーズドライ試薬であり、下記通りの特徴を持ちます。

この「PCP-FD®」を硬膜外注射や神経根注射として投与することで、脊柱管狭窄症の症状緩和が期待できます。また、点鼻治療も可能であり、痛みの管理に役立つとされています。

(1) 実際の治療事例

例えば、L4/5の脊柱管狭窄症と診断され、タリージェ(内服薬)や仙骨ブロック注射を試したものの効果がなかった49歳の男性患者がいます。彼は家庭用電気治療器やストレッチなどの保存療法を続けていたものの深刻な症状に悩まされていました。

この男性患者が「PCP-FD®」の硬膜外注射を1回受けたところ、注目すべき効果が見られました。

このような症例は、再生医療が脊柱管狭窄症や神経性慢性疼痛の治療に有効であることを示唆しています。

(2) 次世代PRP「PCP-FD®」の費用と治療法

再生医療を用いた脊柱管狭窄症の治療は、保険適用外であるため自費診療となりますが、手術と比較しても経済的な負担が抑えられる場合があります。

また、手術にはダウンタイムや合併症のリスクが伴いますが、再生医療は低侵襲であり、治療後の生活への影響が少ないという利点があり、有力な治療選択肢となるでしょう。

■2. 再生医療とストレッチを組み合わせた治療法

再生医療による治療効果を最大化するためには、ストレッチや生活習慣の見直しを併用することが重要で、症状のさらなる緩和が期待できます。

■3. まとめ

脊柱管狭窄症に対する再生医療は、手術や従来の保存療法に代わる革新的な治療法として注目されています。特に、次世代PRP「PCP-FD®」は、高濃度の成長因子を含む院内調剤用のフリーズドライ試薬であり、多様なアプローチが可能です。

手術に抵抗がある方や、既存の治療で改善が見られなかった方は、再生医療を選択肢の一つとして検討する価値があります。また、ストレッチや生活習慣の改善と組み合わせることで、より高い治療効果が期待できるでしょう。

次世代PRP「PCP-FD®」やその他の再生医療幹細胞培養上清液およびエクソソームなど成長因子を含む)について、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

正看護師同席で患者様のお悩みをお伺いいたします。



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執筆者

■博士(工学)中濵数理

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