
がんとは
がんの基礎知識
がんは、私たちの体のどこにでも発生し得る病気であり、日本人の多くが一生のうちに経験すると言われています。昔は「不治の病」とも呼ばれていましたが、現在では医療の進歩により、がんに対する考え方も大きく変化してきました。
とはいえ、がんという言葉を耳にするだけで不安を感じる方も多いでしょう。それだけがんは、日常生活や人生設計に大きな影響を与える存在です。しかし、がんについて正しい知識を持ち、適切に向き合うことで、今や多くの人が治療と両立した生活を送っています。
さらに、がんはその発生する部位や進行の仕方、治療の選択肢も多岐にわたります。なお、がんを身近な病気として理解し、自分や家族を守るためにも、まずは基礎的な情報から押さえていきましょう。
■1. がんの定義
がんとは、体をつくる細胞の一部が突然異常な増殖を始め、やがて周囲の組織にまで広がるようになる病気です。健康な細胞は本来決まったルールに従って分裂しますが、がん細胞はこのルールを無視して増え続けます。
[1] がんの特徴的な性質
また、がんには「転移」や「浸潤」など、ほかの良性の腫瘍とは異なる性質もあります。これらの特徴を知ることで、がんという病気の怖さと同時に、その本質に対する理解も深まるはずです。
- 異常な細胞増殖:体内の細胞が制御されず増殖すること
- 転移:がん細胞が他の臓器や組織に広がること
- 浸潤:がん細胞が周囲の組織に深く入り込むこと
このような性質を持つがん細胞は、時に他の臓器にまで広がり、治療を難しくする原因にもなります。したがって、がんの特徴をしっかりと知ることは、予防や早期発見の観点からも非常に大切です。
■2. がんの原因
がんが発生する背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。一般的には加齢とともに発症リスクが高まりますが、生活習慣や環境、遺伝の影響も見逃せません。
[1] 主な発症要因
特に、日々の生活の中で気をつけたいポイントや、遺伝的な体質など、発症に関わる主な要因について整理してみましょう。
- 生活習慣:喫煙、飲酒、食生活の乱れなど
- 遺伝的要因:家族歴や遺伝子異常
- 環境要因:放射線や有害物質への曝露
- 感染症:ウイルスや細菌による感染
ただし、これらの要因のすべてを完全にコントロールすることは難しいかもしれません。しかし、リスクを下げるためにできることを一つずつ積み重ねていくことが、将来の健康につながります。
■3. がんの主な種類
がんと一口に言っても、その種類や発生部位は非常に多岐にわたります。実際、日本人に多いがんもあれば、比較的まれながんも存在します。
[1] 代表的ながんの種類
例えば、胃や肺、大腸、乳腺などに発生するがんは特に患者数が多い傾向にあります。以下に、代表的な種類を挙げてみました。
- 胃がん:胃の粘膜に発生するがん
- 肺がん:肺の組織に発生するがん
- 大腸がん:大腸や直腸の内側に発生するがん
- 乳がん:乳腺に発生するがん
これらのがんは、症状や治療方法にも違いがあります。また、発見が早いほど治療成績も良くなるため、定期的な検診や自分の体調の変化に注意を払うことが重要です。
■4. がんの症状
がんは、初期段階では自覚症状がほとんど現れないことも多く、気付きにくいのが特徴です。しかし、進行するにつれてさまざまな症状が出てくることがあります。
[1] よく見られる症状例
代表的な症状としては、しこりや出血、原因不明の体重減少や強い倦怠感などが挙げられます。それぞれの症状がどのような意味を持つのか、把握しておくことが大切です。
- しこり:体にできるかたまり
- 出血:異常な出血や血痰
- 体重減少:急激な体重の減少
- 倦怠感:強い疲れやだるさ
もちろん、これらの症状が必ずしもがんによるものとは限りません。しかし、もし長期間続く場合には早めに医療機関で相談することをおすすめします。早期発見が治療の選択肢を広げる鍵となります。
まとめ
がんは体内の細胞が制御を失って増殖し続けることから始まる、非常に多様で複雑な病気です。発症の原因や症状は人それぞれ異なりますが、正しい知識を身につけることが自身や家族の健康を守る第一歩となります。
また、医療の進歩により、がんは「治らない病気」ではなくなりつつあります。定期的な検診や生活習慣の見直しを通じて、リスクを減らし、万が一の場合も早期発見・早期治療につなげることが大切です。
これからも、自分や大切な人を守るために、がんについて積極的に情報を集め、理解を深めていきましょう。なお、不安なことや疑問がある場合には、信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
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執筆者
中濵数理2-300x294.png)
■博士(工学)中濵数理
- 由風BIOメディカル株式会社 代表取締役社長
- 沖縄再生医療センター:センター長
- 一般社団法人日本スキンケア協会
:顧問 - 日本再生医療学会:正会員
- 特定非営利活動法人日本免疫学会:正会員
- 日本バイオマテリアル学会:正会員
- 公益社団法人高分子学会:正会員
- X認証アカウント:@kazu197508