【脊柱管狭窄症】手術の種類・成功率・再発率・ダウンタイム・後遺症・費用まで徹底解説

【脊柱管狭窄症】手術の種類・成功率・再発率・ダウンタイム・後遺症・費用まで徹底解説

本記事では、脊柱管狭窄症の手術の種類・成功率・再発率・ダウンタイム・後遺症・合併症・費用まで詳しく解説します。

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はじめに:脊柱管狭窄症と手術の必要性

脊柱管狭窄症は、加齢や姿勢の影響で脊柱管(神経が通る空間)が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みやしびれを引き起こす疾患です。多くの場合、保存療法(薬物療法・リハビリ・ブロック注射など)で症状の改善を目指しますが、重度の場合は手術が必要になることがあります。



脊柱管狭窄症の手術の種類と特徴

■1. 椎弓切除術(従来の開放手術)

  • 特徴:
    • 脊柱管の一部(椎弓)を削り、神経の圧迫を取り除く手術
    • 最も一般的で適応範囲が広い
  • 成功率:
    • 約80〜90%
  • 再発率:
    • 約10〜20%(手術後数年で症状が再発することがある)
  • ダウンタイム:
    • 入院期間:1~2週間
    • 社会復帰まで:1~3か月
  • 後遺症:
    • 神経損傷のリスク(まれ)
    • 術後の腰痛や筋力低下
  • 合併症:
    • 感染症
    • 血栓(深部静脈血栓症)
    • 術後の脊椎不安定症
  • 費用:
    • 健康保険適用(3割負担の場合)
    • 約20万〜40万円(病院や手術方法により変動)
    • 自由診療(先進医療など)
    • 100万〜200万円程度

■2. 内視鏡下椎弓切除術(MED法)

  • 特徴:
    • 小さな切開から内視鏡を用いて神経の圧迫を取り除く
    • 傷口が小さく、回復が早い
  • 成功率:
    • 約85〜95%
  • 再発率:
    • 約5〜15%
  • ダウンタイム:
    • 入院期間:3~7日
    • 社会復帰まで:2週間~1か月
  • 後遺症:
    • 再狭窄の可能性がある(5〜10%)
  • 合併症:
    • 神経損傷(まれ)
    • 出血・感染症
  • 費用:
    • 健康保険適用(3割負担の場合):約30万円
    • 自由診療:80万〜150万円程度

■3. 固定術(脊椎固定術)

  • 特徴:
    • 脊椎が不安定な場合に、金属プレートやスクリューで固定する手術
    • 背骨の安定性が向上するが、可動性が制限される
  • 成功率:
    • 約80〜90%
  • 再発率:
    • 約5〜10%
  • ダウンタイム:
    • 入院期間:2~4週間
    • 社会復帰まで:3〜6か月
  • 後遺症:
    • 背骨の可動域が制限される
    • 固定した周囲の関節に負担がかかる(隣接椎間障害)
  • 合併症:
    • 感染症
    • 血栓
    • 神経損傷
  • 費用:
    • 健康保険適用(3割負担):約50万〜80万円
    • 自由診療:150万〜300万円程度

■4. 椎間孔拡大術

  • 特徴:
    • 椎間孔(神経の通り道)を広げることで神経の圧迫を軽減する
    • 高齢者や軽度の狭窄症に適用される
  • 成功率:
    • 約85〜95%
  • 再発率:
    • 約5〜10%
  • ダウンタイム:
    • 入院期間:3~7日
    • 社会復帰まで:1か月程度
  • 後遺症:
    • 痛みの再発(5〜10%)
  • 合併症:
    • 感染症
    • 出血
  • 費用:
    • 健康保険適用(3割負担):約30万円
    • 自由診療:80万〜150万円程度

■5. 人工椎間板置換術

  • 特徴:
  • 椎間板を人工のものに置き換え、神経の圧迫を解消
  • 可動性を維持しながら症状を改善
  • 成功率:
  • 約90〜95%
  • 再発率:
  • 約3〜8%(人工椎間板の摩耗による影響)
  • ダウンタイム:
  • 入院期間:2~3週間
  • 社会復帰まで:3か月程度
  • 後遺症:
  • 人工椎間板の摩耗による再手術リスク
  • 合併症:
  • 神経損傷
  • 術後の不安定性
  • 費用:
  • 自由診療が中心(200万〜400万円)


  • まとめ:脊柱管狭窄症の手術を検討する際のポイント

    脊柱管狭窄症の手術には、様々な術式があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

    • ストレッチなどの保存療法で改善しない場合、手術を検討
    • 成功率・再発率・ダウンタイム・後遺症を考慮し、最適な方法を選択
    • 手術後のリハビリが重要で、継続的なケアが必要

    手術を検討している方は、まずは専門医に相談し、自分に適した治療法を選びましょう!



    参考:脊柱管狭窄症と再生医療

    近年、ヒト血小板溶解液系の硬膜外投与や点滴投与をはじめとした非侵襲な治療法が「新たな選択肢」として注目されはじめています。

    この「新たな選択肢」は、手術と比較すると経済的負担が少なく、ダウンタイムも最小限に抑えられる点がメリットです。また、ストレッチや運動療法、生活改善をはじめとする既存の保存療法との併用により、さらなる症状緩和を期待できます

    再生医療解説|ヒト血小板溶解液の硬膜外注射による腰部脊柱管狭窄症改善の作用機序」で詳細を解説しています。



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    執筆者

    代表取締役社長 博士(工学)中濵数理

    ■博士(工学)中濵数理

    • 由風BIOメディカル株式会社 代表取締役社長
    • 沖縄再生医療センター:センター長
    • 一般社団法人日本スキンケア協会:顧問
    • 日本再生医療学会:正会員
    • 特定非営利活動法人日本免疫学会:正会員
    • 日本バイオマテリアル学会:正会員
    • 公益社団法人高分子学会:正会員
    • X認証アカウント:@kazu197508

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